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論文 ·日本語 ·未確認

Rendaku, Phrasing, and Cohesion

ティモシー・J バンス Timothy J. Vance

刊行年
2021-07-01
出版
National Institute of Informatics
言語
英語
OpenAlex
W7143784039
DOI
10.15084/00003435
URL
https://repository.ninjal.ac.jp/record/3452/files/papers2103.pdf

要旨

連濁は複合語の結合度の印であるとしばしば主張されている。つまり,日本語の複合語の後部要素が連濁すれば,その複合語の結合度が高いという相関関係が唱えられている。しかし,結合度の高い複合語が必ずしも連濁するとは限らない。一方では,アクセント型が典型的な複合語に現れる型(以下「複合的アクセント」)であれば,結合度が高いと確信できる。言い換えれば,複合的アクセントは連濁の必要条件ではあるが,十分条件ではない。この見方の背景にあるのは,句境界削除(dephrasing)という概念である。複合的アクセントの場合は,2要素からなる列が1つのアクセント句を形成する。アクセント核の有無と位置は後部要素によって決まる事例が圧倒的に多い(例えば,ヤマ ˥+オトコ ˥ → ヤマオ ˥ トコ「山男」)。 対照的に,句的アクセントの場合は,各要素が自立語としてのアクセント型を保ち,その組み合わせが2つのアクセント句になる(例えば,エ ˥ キ+マ ˥ デ → エ ˥ キ・マ ˥ デ「駅まで」)。同じイントネーション句に含まれているので,後部のアクセント句にダウンステップが起こる。その2つのアクセント句の間にある境界を削除して組み合わせ全体を1つのアクセント句にしてもいい事例もある(例えば,エ ˥ キマデ)。このような境界削除の場合は,前部要素のアクセント型が優先して保たれる。2つのアクセント句として発音される韻律上不統一複合語(prosodically non-unified compound)もあるが,単なる境界削除はほとんど許されない。1つのアクセント句になると,たいてい複合的アクセントが現れる(例えば,サ ˥ イム+ヘンサイ → サ ˥ イム・ヘンサイ~サイムヘ ˥ ンサイ)。本稿で提案されるのは,「句境界削除アクセント」(dephrasal accent)というもう 1 つの可能性である。句境界削除アクセントの場合は,句的アクセントと同様に前部要素のアクセント型が保たれるが,句的アクセントと異なり2つのアクセント句として発音する選択肢はない(例えば, ハ ˥ ル+ア ˥ キ → ハ ˥ ルアキ「春秋」)。要するに,句境界削除アクセントは複合的アクセントと句的アクセントの中間にある。組み合わせの後部要素は,句的アクセントの場合に連濁しないことは当然であるが,句境界削除アクセントの場合にも連濁しないようである。

主題

この書誌の出所

  • openalex— W7143784039(2026-08-13取得)

引用

ティモシー・J バンス・Timothy J. Vance(2021-07-01) Rendaku, Phrasing, and Cohesion pp. 25-40 National Institute of Informatics

ティモシJ2021RendakuPhr
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