論文 ·対照・比較 ·未確認

南琉球八重山語黒島方言の単純名詞のアクセント型の数は2か3か

五十嵐 陽介 荻野 千砂子 セリック ケナン

刊行年
2025-01
収録
『国立国語研究所論集』 28 pp. 1-25
出版
国立国語研究所
言語
日本語
crid
1390584475741440256
uri
https://repository.ninjal.ac.jp/records/2000451
issn
2186-1358
doi
10.15084/0002000451
ndl_bib
R100000136-I1390584475741440256
URL
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390584475741440256

要旨

南琉球八重山語黒島方言は3つのアクセント型(a型,b型,c型)が対立する三型アクセント体系を有する。先行研究によると,黒島方言では単純名詞と複合名詞の双方で3種類のアクセント型が明瞭に対立するとされる。筆者らはこれまでに先行研究と同じ方法で複数回の調査を行ったが,3種類の型を複合名詞には確認できた一方で,単純名詞にはa型とb型の対立を確認できなかった。八重山語諸方言を対象とした最近の研究は,アクセント型の合流が単純名詞から始まり,その後複合名詞に及ぶという通時的変化の方向性が観察されることを示しており,黒島方言もこの方向性に沿った変化を経験している可能性がある。そこで本研究は2名の話者による発話を対象とした定量分析を通じて,黒島方言の単純名詞に3種類のアクセント型が明瞭に対立するか否かを検討した。結果は,a型で実現される単純名詞は極めて少ないこと,そのような名詞であってもa型とb型が自由に変異することを明らかにした。本研究の結果は,八重山語諸方言に観察される方向性に従った通時的変化が黒島方言にも観察されること,黒島方言の単純名詞の体系は明瞭な三型体系ではなく,二型体系への通時変化の最終段階にある三型体系であることを示している。

主題

この書誌の出所

  • cinii— 1390584475741440256(2026-08-12取得)
  • ndl— R100000136-I1390584475741440256(2026-08-12取得)

引用キー: 五十嵐2025南琉球八重山語黒島方

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