論文 ·日本語 ·未確認

荻生徂徠の訓点資料における左ルビについての考察 : 『南斉書』『梁書』を中心に

侃良 王

刊行年
2019-03-31
出版
National Institute of Informatics
言語
日本語
openalex
W3198541167
doi
10.18999/nagl.13.73
mag
3198541167
URL
https://nagoya.repo.nii.ac.jp/records/2001369

要旨

本稿では、荻生徂徠の訓点資料(「徂徠点」)を取り上げ、『南斉害』『梁書』を中心として、漢字語の左側にある振りがな、すなわち左ルビをめぐって考察を行った。まず、一字漢語の場合、「徂徠点」における左ルビは音読みと訓読みの両方を示すために活用されていた。二字以上の漢語の場合では、左ルビが主に「訓訳」のようになっているが、『六諭衍義』での試行錯誤をした訳し方と違い、多く古注によってきたという傾向がある。このような考察結果によって、古文辞学を提出したという時期以前、徂徠の訓読観には、一方的に新注によったもののみならず、古注からの影響も存在したことがわかった。また、『南斉書』『梁書』にある「徂徠点」の左ルビは、ひたすらに俗語を左側で訳すのではなく、場合によって訓をつけない、あるいは漢籍の注釈を参照したりすることもあった。徂徠が『南斉書』『梁書』における一部の漢語は俗語であることを意識しても、すでに非俗語として受容された隋代以前の俗語はそのままにしている。『南斉書』『梁書』における左ルビの使い方も、徂徠が『六諭衍義』において自身の俗語の知識に任せて訳すという「訓訳」と異なっている。つまり、『南斉書』『梁書』における左ルビは、「訓訳」と同一視することはできないと思われた。

主題

この書誌の出所

  • openalex— W3198541167(2026-08-12取得)

引用キー: 侃良2019荻生徂徠の訓点資料に

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