論文 ·日本語 ·未確認
特徴的な要素と用例頻度の関係 : 角を例とした一考察
- 刊行年
- 2018-01
- 収録
- 『国立国語研究所論集』 pp. 55-72
- 出版
- 国立国語研究所
- CiNii CRID
- 1390853649698184960
- URI
- https://repository.ninjal.ac.jp/records/1428
- NDL書誌ID
- 028864095
- CiNii NAID
- 120006381940
- ISSN
- 2186-134X
- DOI
- 10.15084/00001412
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1390853649698184960
要旨
コーパスの頻度情報は有用なデータであり,COBUILDやウィズダム英和辞典などの辞書に語や意味の重要度の指標として活用されている。ある対象物に関する様々な要素のうち重要なものは,テキストにおいて高頻度で言及されている可能性が高い。動物の身体部位語の頻度を調査したところ,ある動物において特徴的と考えられる角のような要素の頻度が高い傾向が見られた。また,対象物の有する要素とその頻度分布情報から,対象物を認識することも可能という実験結果も得られた。我々は対照する他物との差異となり得る特徴的な要素に着目し,それらが高頻度であることを期待する。しかし,高頻度であると期待される要素が,必ずしも高頻度で言及されていない場合がある。たとえば,それぞれ馬と人との差異として角を有するユニコーンと鬼を見ると,ユニコーンの角は期待通りの高頻度で言及されるが,鬼の角は頻度が低い。期待される頻度と実頻度に差の生じる一因は,用例において比喩表現に現れていた。外観上特徴的な要素は,形状を表す喩辞として用いられる傾向がある。ゆえに,固定的なイメージがない場合には比喩表現として用いられにくい。また,対照されやすい他動物が被喩辞となる比喩表現では,差異となる要素こそあえて言及する必要がない。このように,特徴的な要素と用例頻度の関係には,比喩表現のような表現形式が関わるため,頻度情報を用いる際には考慮が必要である。
主題
この書誌の出所
- cinii— 1390853649698184960(2026-08-13取得)
引用
加藤 祥・KATO Sachi(2018-01) 特徴的な要素と用例頻度の関係 : 角を例とした一考察 『国立国語研究所論集』 pp. 55-72 国立国語研究所
加藤2018特徴的な要素と用例頻