論文 ·日本語 ·未確認

「持ち主の受身」は直接受身か間接受身か? ─ヴォイスをめぐる未解決問題を日韓対照比較で解決─

大塚俊秀

刊行年
2004-03-01
言語
中国語
openalex
W3184587121
mag
3184587121
issn
1225-1453
URL
https://openalex.org/W3184587121

要旨

「持ち主の受身」に関する先行研究を再検討し、下位分類を試みた。「持ち主の受身」は構文論的な特徴のみでの分類では不十分であり、意味論的な特徴も加えてはじめて、非典型的ではあるが、「直接受身」と「間接受身」の両方に大きく2分類できる。もとの基本文の「ノ格」を文の必須成分であるとして、受身文との間で「項の増減」がないと判断できる場合(部分の「ノ格」)と、そうでない場合(所有の「ノ格」や関係者の「ノ格」)に分けられる。日本語の「持ち主の受身」「XガYニZヲ~サレル」の受身文の主語「X」と受身の直接対象になるヲ格名詞「Z」の関係を中心に以下のように分類する。 ①「Z」が「外面(身体)·内面(精神)·側面(属性)的な部分」の場合は、受身文の主語と「非分離性関係」にあるので非典型的な「直接受身」であり韓国語でも成立可能である。 ②「Z」が「着衣した所有物」のように普通は所有者·所有物の関係にある名詞でありながら「着衣」という条件によって「部分化」するという意味関係上の変更がある場合、および、動詞が「評価」の意味を表わすという条件によって「側面化」するという意味関係上の変更がある場合も、①に準じて、非典型的な「直接受身」であり、韓国語でも成立可能である。 ③「Z」が「関係者」の場合は、日本語では基本的に「外面的分離性関係」を重視し、非典型的な「間接受身」であり、韓国語では表せない。ただし、「内面的な非分離性関係」を重視する非典型的な直接受身は、韓国語に極まれにある。 ④「Z」が「所有物」の場合は、受身文の主語と「分離性関係」にあるので、基本的に非典型的な「間接受身」であり、韓国語では表せない。 ただし、一見③、④のような形をもつ受身文でも「カラ格」の三項動詞の場合は、「動作対象の帰属(カラ格)」と「動詞の意味(移動性)」により、「ガ~カラ~ヲ~スル」を基本文とする典型的な「直接受身」である。受身文と基本文との間で「項の増減」がないと判断できるからである。韓国語でも可能であるが、厳密に言うと「持ち主の受身」には含められない。

主題

この書誌の出所

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引用キー: 大塚俊秀2004持ち主の受身は直接受

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