論文 ·日本語 ·未確認
「うちとくる」女性の非貴族性 : 『源氏物語』の用例から
- 刊行年
- 2009-03-01
- 収録
- 『文学部紀要』 22(2) pp. 202-184
- 出版
- 文教大学
- 言語
- 日本語
- crid
- 1050564288982607744
- uri
- https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/records/428
- ndl_bib_id
- 10281154
- naid
- 110009598192
- issn
- 09145729
- ndl_bib
- 10281154
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1050564288982607744
要旨
『源氏物語』における「うちとく」の語義は「外部に対する構えを解く」ということが中心であると考える。ここから派生するさまざまな用法は、気を許してくつろいでいる状態と、人に心を許すという状態の二つに大別できる。前者は当然一人でいるときに現れやすく、その場合は特にマイナスではないが、人前で「うちとけ」た姿を見せることがプラス評価されるのは源氏ぐらいである。後者は原則的に上下関係の下の側の行為であり、自分を相手にさらけ出す、という含意があるとも考えられる。そのため、子どもや年若い女性が「うちとくる」主体になりやすく、うちとけられた方からは相手が「かわいい」と感じられ、プラス評価を与えられ得る。ただし、ある程度以上の階層に属する女性であれば、簡単に「うちとくる」ことは常識に反する。「うちとけ」たように見えても、「すきがある」とは感じさせない品格があり、うちとけきらないことが、上流の女性として最高級の評価を受けるためには必要である。 「うちとく」があらわす状態や行為は、高貴な身分の女性にはあまりふさわしくないものと解釈でき、さらには「うちとく」という動詞が、登場人物の人物造形にも大きく関与していると考えられる。
主題
この書誌の出所
- cinii— 1050564288982607744(2026-08-12取得)
- ndl— 10281154(2026-08-12取得)
- ndl— R000000025-I014540002028287(2026-08-12取得)
引用キー: 宮武2009うちとくる女性の非貴