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論文 ·日本語 ·未確認

富山県朝日町笹川方言における形容動詞の活用

小西 いずみ

刊行年
2001-03-31
収録
『國語學』 52(1) pp. 79
出版
日本語学会
言語
日本語
NDL書誌ID
R100000136-I1571135652076407296
CiNii CRID
1571135652076407296
CiNii NAID
110002533678
ISSN
04913337
URL
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000136-I1571135652076407296

要旨

本発表では,臨地面接調査の結果に基づき,富山県下新川郡朝日町笹川(しもにいかわぐん・あさひまち・ささがわ)方言における形容動詞(ナ形容詞)の活用について述べた。主な論点は次の通り。1)形態論的特徴:ジャ/ジャッタ/ジャローのような断定辞と同形態の活用形態とともに,ナ(終止)/ナカッタ(過去)/ナカロー(推量)/ナケリャ(仮定)のような,形容動詞専用の活用形態を持つ。このうち,ナカッタ/ナカロー/ナケリャは,〈ナ+形容詞(イ形容詞)の活用形態〉と分析される。また,疑問のカや,カモシレン(かもしれない),ミタイナ(みたいだ)など,形容詞のイ語尾を承ける語を後接すると,形容動詞でも,「シズカナカ」「シズカナカモシレン」「シズカナミタイナ」などのようにナ語尾を承けるといった点においても,形容詞と並行した振舞いを見せる。通時的には,この方言の形容動詞は,形容詞に同化する方向へ変化していると位置づけられる。2)活用形態の意味的な特徴:高年層話者では,ジャ/ジャッタ/ジャローが形容動詞に汎用的な形態であるのに対し,ナ/ナカッタ/ナカローは,状態の程度の高さについての詠嘆を表現した文に多く用いられ,対象の恒常的な属性を話し手の知識として述べる文(「あの人はまじめだ」など)や,対象に対する話し手の恒常的な感情を述べる文(「私はうどんが好きだ」など)には用いにくいなどの意味的な特徴・制限がある。ただし,中年層話者では,そのような制限がなくなり,汎用的な活用形態となっている。高年層話者に見られる,ナ/ナカッタ/ナカローの意味特徴は,矢島正浩氏の研究によって明らかになった近世期上方語における形容動詞ナ終止文の特徴と類似している。

この書誌の出所

  • ndl— R100000136-I1571135652076407296(2026-08-12取得)
  • cinii— 1571135652076407296(2026-08-13取得)

引用

小西 いずみ(2001-03-31) 富山県朝日町笹川方言における形容動詞の活用 『國語學』 52(1) pp. 79 日本語学会

小西2001富山県朝日町笹川方言
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