論文 ·日本語 ·未確認
フイラリア症の疫学的研究 (2) : 奄美大島におけるバンクロフト糸状虫の蚊体内発育条件に関する研究
- 刊行年
- 1964
- 収録
- 『衛生動物』 15(4) pp. 245-257
- 出版
- 日本衛生動物学会
- crid
- 1390001204947481344
- ndl_bib_id
- 8114838
- uri
- http://id.ndl.go.jp/bib/8114838
- naid
- 110003820836
- issn
- 04247086
- doi
- 10.7601/mez.15.245
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001204947481344
要旨
バンクロフト糸状虫が蚊によつて伝搬されることはManson(1878)によつてCulex quinquefasciatusがその伝搬者であると明らかにされて以来内外共多数の報告がある.(谷口1905, 望月1910〜1914, 山田1921, 1927外山1957, 大森1957〜1963, 大浜1943, 山下1958, 大島1956, 山本1962).これらの研究によつてわが国のバンクロフト糸状虫伝搬の主役を演ずる蚊は広義のアカイエカで一部の限定された地域ではトウゴウヤブカが一役をになつているとみなされている.とくにアカイエカについては形態学的研究や生態学的研究はかなり詳細に研究がなされているが, 蚊の種類によるフイラリア幼虫(以下F幼虫と略記する)の発育の適否あるいは好適な伝搬蚊とされるアカイエカやトウゴウヤブカの生態とF幼虫との関連についての研究はなお十分になされていない面が多い.これらの問題は流行地における糸状虫の伝搬を動的に解析する上に不可欠な点であるが, わが国ではほとんど先人の研究がなされていなかつた.著者はこのような観点からバンクロフト糸状虫流行地において数種の蚊を用いて感染実験をおこなつた.その実験のあらましと目的は次のごときものである.(a)奄美大島瀬戸内町周辺において人を吸血する重要な蚊についてバンクロフト糸状虫の完全な発育の可能性すなわち, 各種蚊の同糸状虫に対する感受性の有無, (b)これらの蚊内に入つたF幼虫のその後の変化と宿主側の反応, (c)吸血に際してとりこまれるMf数が蚊の種類によつて差異があるのか, (d)F幼虫の完全な発育が可能である蚊について夫々伝搬者としての効率(host efficiency)の比較, とくにアカイエカCulex pipiens fatigansについては吸血源である保虫者の血中Mf密度が吸血した蚊の感染率(infection rate), 生存率(survival rate)宿主効率(host efficiency)にどのような影響をもつかを詳しくしらべた.
この書誌の出所
- cinii— 1390001204947481344(2026-08-13取得)
引用キー: 山本1964フイラリア症の疫学的