論文 ·日本語 ·未確認

副詞「どうぞ」の史的変遷 : 副詞からみた配慮表現の歴史,行為指示表現の歴史(<特集>近代語研究の今とこれから)

川瀬 卓

刊行年
2015
収録
『日本語の研究』 11(2) pp. 16-32
出版
日本語学会
言語
日本語
doi
10.20666/nihongonokenkyu.11.2_16
issn
1349-5119
jstage_journal
nihongonokenkyu
crid
1390001205787766016
ndl_bib_id
026295380
uri
http://id.ndl.go.jp/bib/026295380
naid
110009988714
URL
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nihongonokenkyu/11/2/11_KJ00010049683/_article/-char/ja/

要旨

本稿はどのようにして「どうぞ」が聞き手に行為を勧めることを表す副詞となったのか,なぜそのような変化が起きたのかについて,類義語の「どうか」との関係も含めて考察した。「どうぞ」は,近世から近代にかけて行為指示表現と関わる副詞に変化し,話し手利益の行為指示を表すようになる。近代以降新しく「どうか」が話し手利益の行為指示を表すようになったことで,「どうぞ」は聞き手利益の行為指示に偏っていく。ただし,あいさつや手紙など,限られた場面や文体においては,話し手利益の行為指示でも用いられる。以上の歴史的変化は,配慮表現において前置き表現が発達することや,行為指示表現の運用において受益者の区別が重要になることを背景として生じたものである。本稿の考察によって,配慮表現の歴史,行為指示表現の歴史を明らかにするうえで副詞に注目した考察も有効であることが示された。

主題

この書誌の出所

  • jstage— 10.20666/nihongonokenkyu.11.2_16(2026-08-12取得)
  • cinii— 1390001205787766016(2026-08-12取得)

引用キー: 川瀬2015副詞どうぞの史的変遷

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