論文 ·日本語 ·未確認
〈共同研究プロジェクト紹介〉萌芽・発掘型 : 近現代日本語における新語・新用法の研究 国語学者浅野信の言語規範意識 : 昭和10年の「全然このお菓子好きだわ」について
- 刊行年
- 2013-10
- 収録
- 『国語研プロジェクトレビュー』 4(2) pp. 136-143
- 出版
- 国立国語研究所
- crid
- 1390853649698031360
- naid
- http://ci.nii.ac.jp/naid/KJ00008708726
- uri
- https://repository.ninjal.ac.jp/records/751
- ndl_bib_id
- 025943433
- issn
- 2185-0100
- doi
- 10.15084/00000742
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1390853649698031360
要旨
浅野(1935)には「「全然このお菓子好きだわ」などと云はれたら,ほとほと当惑して了ふであらう。」という一節がある。ここで「ほとほと当惑して了ふ」原因が,"全然"が"好きだ"という肯定を伴っていることであるとすれば,今日まで続く「"全然"+肯定」を「誤用」視する規範意識の発生は戦前に遡れることになる。しかし,浅野(1935)さらにそれに先立つ浅野(1933)を詳細に調査した結果,浅野(1935)で"全然"の正誤を判断する基準は,否定を伴うか肯定を伴うかではなく,あくまで「社会性の有無」,すなわち〈完全に。何から何まで〉という本来の「意味」「言語内容」で使われているか否か,ということであり,したがって問題の記述は,「"全然"+肯定」を「誤用」視する言語規範意識の現れと考えるべきではない,という結論にいたった。
この書誌の出所
- cinii— 1390853649698031360(2026-08-12取得)
引用キー: 新野2013〈共同研究プロジェク