論文 ·日本語 ·未確認

両眼視覚情報の統合に関する基礎的研究―知覚と脳活動の対応及びその時間的変化

松林 淳子

crid
1040282257201676800
kaken
24700219
jgn
JP24700219
uri
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-24700219/
URL
https://cir.nii.ac.jp/crid/1040282257201676800

要旨

本申請課題は、両眼性知覚と脳活動との対応関係の可視化を目指し、両眼に与えられた視覚情報が知覚的に統合されたときに発生する脳活動を、非侵襲脳活動計測装置(特に脳磁図計測)を用いて捉えることにより、両眼性知覚に対応した固有の脳活動の存在を明らかにすることを目的としている。初年度においては、周波数標識法を活用することにより、両眼性知覚に対応する固有の脳活動を得ることを目的とした。周波数標識法では,例えば左眼の刺激をf1Hz,右眼の刺激をf2Hzで点滅させた場合,左眼に対する反応としてはf1Hz,右眼に対する反応としてはf2Hzで周期的に変動する脳活動成分(定常的視覚誘発磁場)が得られる(Brown and Norcia, 1997).本研究で立てた仮説は、このような条件で実験を行った場合、両眼に対する反応として例えば(f1+f2)Hzといった非線形成分が得られることである。これを確認するために、7名の被験者に対して両眼視野闘争課題実験を行い、課題中の各被験者の脳磁図を得た。左右の眼に与えられた画像は、色と形がそれぞれ異なっており、被験者は知覚した色を応答する。今回は赤と緑を用いたため、両眼の情報が統合されているときには、赤と緑のパッチワーク画像や黄色の画像を知覚することになる。実験の結果、パッチワークや黄色の画像を知覚しやすい条件において、和の周波数(つまり(f1+f2)Hz)においてピークを示す脳活動が得られた。和の周波数は片眼の情報からだけでは生じえないため、仮説を支持する結果を得たといえる。和の周波数にピークを持つ脳活動が非侵襲的に可視化されたことは、両眼視に関するメカニズム解明において有意義であったといえる。両眼視のメカニズムに対するさらなる解明のため、今後は両眼性の知覚の有無のみによって、この脳活動に変化が生じるか、対応を調べることが重要である。

主題

この書誌の出所

  • cinii— 1040282257201676800(2026-08-13取得)

引用キー: 松林両眼視覚情報の統合に

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