論文 ·日本語 ·未確認

『古今和歌集』詞書の「ハベリ」の解釈 : 被支配待遇と丁寧語の境界をめぐって

森山 由紀子

刊行年
2010
収録
『日本語の研究』 6(2) pp. 62-77
出版
日本語学会
言語
日本語
crid
1390001205786300544
ndl_bib_id
10637064
uri
http://id.ndl.go.jp/bib/10637064
naid
110007730137
issn
13495119
doi
10.20666/nihongonokenkyu.6.2_62
ndl_bib
10637064
URL
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001205786300544

要旨

被支配待遇から丁寧語に変化した「ハベリ」の出現は900年前後とされ、『古今集』詞書の「ハベリ」もその例とされることが多い。本稿は、奥村(1957)の指摘を再検証し『古今集』諸本間の異同の分布と意味分類を対照することによって、『古今集』に当初からあった「ハベリ」は、すべて「人の存在」の意味の範囲内で用いられたものに限られることを明らかにした。このように、丁寧語として拡張した例を一例も持たない『古今集』詞書の「ハベリ」は、手紙引用部の1例を除き、11Cの和文に見られるような丁寧語ではなく、上代と同じ被支配待遇として、または、「仮想被支配段階」という丁寧語の前段階にあたる過渡的な例として考えるべきである。なお、手紙引用部の1例については、『伊勢』の他の1例とともに、900年当時、本来被支配待遇であった「ハベリ」が、すでに対人コミュニケーション場面に転用されていたことを明確に示す例として位置づけられる。

主題

この書誌の出所

  • cinii— 1390001205786300544(2026-08-12取得)
  • ndl— 10637064(2026-08-12取得)

引用キー: 森山2010古今和歌集詞書のハベ

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