論文 ·日本語 ·未確認

多彩な錯語を呈した「失名詞」失語 : 形式性錯語を中心に

水田 秀子 Hideko Mizuta

刊行年
2006
収録
『高次脳機能研究 (旧 失語症研究)』 26(1) pp. 8-15
言語
日本語・英語
doi
10.2496/hbfr.26.8
issn
1348-4818
jstage_journal
hbfr
openalex
W2397317307
mag
2397317307
URL
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hbfr/26/1/26_1_8/_article/-char/ja/

要旨

呼称において多彩な誤りを呈した 1 例を検討した。症例は 77 歳,女学校卒の女性,クモ膜下出血による左側頭葉損傷後に失語症を呈した。理解は聴覚・視覚とも良好だった。自発話は構音障害なく流暢で,喚語に窮することはあるも,錯語はほとんど認めなかった。呼称では,形式性錯語 ( formal paraphasia ) ・意味性錯語・音韻性錯語・混合性錯語 ( mixed paraphasia ) などの多様な錯語を呈した。また,同時に目標語の音形の一部が産生される現象が顕著に認められた。復唱は保たれ,呼称にみられる誤りをまったく認めなかった。音読ではかなは保たれたが,漢字音読では呼称に似た誤りを呈した。漢字語の意味理解は良好だった。本例の示した呼称の詳細と経過の検討から,本例に認められた形式性錯語は,音断片と類似の基盤を有し,目標語彙の音韻形式の喚起にかかわる障害がその一因と推察された。さらに,形式性錯語の産生を促した要因に関し内的モニターなどの観点から考察した。

主題

この書誌の出所

  • jstage— 10.2496/hbfr.26.8(2026-08-12取得)
  • openalex— W2397317307(2026-08-12取得)

引用キー: 水田2006多彩な錯語を呈した失

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