論文 ·用例に日本語 ·未確認
現代日本語における「地味に」の新用法 : 様態副詞から程度副詞・叙法副詞へ
- 刊行年
- 2022-03-31
- 収録
- 『名古屋大学日本語・日本文化論集』 29 pp. 25-49
- 出版
- 名古屋大学国際言語センター
- crid
- 1390573407645150592
- hdl
- http://hdl.handle.net/2237/0002002438
- uri
- https://nagoya.repo.nii.ac.jp/records/2002438
- ndl_bib_id
- 032124857
- issn
- 1348804X
- doi
- 10.18999/nagdnn.29.25
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1390573407645150592
要旨
文化庁の言語使用調査等でも指摘されているように、副詞「地味に」は近年、「地味に痛い」「地味に一番重要だ」「地味に全部消えている」等、新用法を派生させ、使用が拡大している。それら新用法の新しさとはどこにあるのか、コーパスの用例を歴史的に考察した結果、次の結論を得た。「地味に」の従来用法は専ら【様態副詞】であったのに対し、新用法はそれが【程度副詞】【叙法副詞】へと派生したものである。【様態副詞】が〈様態〉を表すと同時に〈程度〉をも表すケースを媒介として【程度副詞】が出現したとみられる。さらに、【程度副詞】において〈程度性〉の意味が後退し、〈表れ方が表立っていない〉ことを主眼とする用例が出現したことを発端に【叙法副詞】が成立したとみられる。【叙法副詞】が自己主張を和らげる控え目な表現としての機能をもったことが、使用範囲を拡大させたとみられる。様態副詞から叙法副詞への変化は日英語の副詞にも起きており、一般性のある変化傾向である。
主題
この書誌の出所
- cinii— 1390573407645150592(2026-08-12取得)
引用キー: 永澤2022現代日本語における地