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水分多寡にまつわる形容表現小史
- 刊行年
- 2026
- 収録
- 『日本水文科学会誌』 56(0) pp. 21-32
- 出版
- 日本水文科学会
- 言語
- 日本語
- doi
- 10.4145/jahs.56.21
- issn
- 1342-9612
- jstage_journal
- jahs
- crid
- 1390870396327590144
- uri
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahs/56/0/56_21/_pdf
- ndl_bib
- R100000136-I1390870396327590144
- URL
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahs/56/0/56_21/_article/-char/ja/
要旨
<p>本稿では,〈水分が多い〉さまをプラスに評価したことを言語化する形容詞ミズミズシイについて,意味が拡大していく様相を通時的・体系的に考察した。名詞ミズを重ね,量を強調した副詞ミズミズの形容詞形として明治期前半頃までに誕生したミズミズシイは,動植物について〈水分が多い〉〈新しい〉〈生命力・魅力がある〉といった意味を形容する語であった。しかし,大正期には人間の思考・感情の形容にも用いられるようになり,昭和期には,こうした派生的な用法が芸術分野において感動を表す鑑賞用語として定着した。ミズミズシイに認められる,水分の多寡に対する評価語から人間の心が大きく揺り動かされたときに発する心情表現語へ,という意味変化は,対義語ミズクサイにも同様に認められる。この現象の背景には,水に対する肯否の価値観(プラス評価「水は常に流動的で生命を生み出す源である」/マイナス評価「水は無味無臭で味気ない」)が存したことを指摘できる。</p>
主題
この書誌の出所
- jstage— 10.4145/jahs.56.21(2026-08-12取得)
- cinii— 1390870396327590144(2026-08-12取得)
- ndl— R100000136-I1390870396327590144(2026-08-12取得)
引用キー: 池上2026水分多寡にまつわる形