論文 ·日本語 ·未確認
福島方言の自発表現
- 刊行年
- 2012-02
- 収録
- 『阪大日本語研究』 24 pp. 35-53
- 出版
- 大阪大学大学院文学研究科日本語学講座
- crid
- 1390866882743920896
- hdl
- https://hdl.handle.net/11094/10406
- ndl_bib_id
- 023608448
- uri
- http://id.ndl.go.jp/bib/023608448
- naid
- 120004844594
- issn
- 09162135
- doi
- 10.18910/10406
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1390866882743920896
要旨
東北を中心とした東日本の諸方言では、自発表現としてサルおよびルという形式が存在し、「自発」「可能」「逆使役」の3 つの用法で使われている。しかし、福島方言の自発表現ルは「自発」の用法を持たず、「逆使役」の用法でのみ生産的に使用される。また、「可能」の用法は「書グ」など特定の動詞でしか実現しない。このうち、「逆使役」の用法では、a)主語が非情物にかぎられる、b)「~ニ」による動作主の表示を許さない、c)テイル形で結果状態を表す、など、他方言の自発表現と同様の特徴が福島方言のルにも観察される。しかし、基本的にテイル形以外では使用されず、動作の対象に生じた結果状態のみを表すという点で福島方言のルは他方言の自発表現と異なっている。また、「可能」の用法では、特に非情物の性質叙述にかぎって使用されるという特徴を持つ。いずれの用法でも、「非情物に生じた/備わった非動的なことがら(状態や性質)」を表すという点で福島方言のルには共通した特徴が見られる。福島方言のルは、意志を持った動作主の存在を排した結果として前面化される動作の対象としての非情物のありかたを表すことに特化して使われていると考えられる。
主題
この書誌の出所
- cinii— 1390866882743920896(2026-08-12取得)
引用キー: 白岩2012福島方言の自発表現