論文 ·日本語 ·未確認

臨時的な複合名詞を作る2字漢語形容動詞について

蔡 珮菁

刊行年
2009-02
収録
『阪大日本語研究』 21 pp. 43-60
出版
大阪大学大学院文学研究科日本語学講座
crid
1390022457813786112
hdl
https://hdl.handle.net/11094/10111
ndl_bib_id
10232810
uri
http://id.ndl.go.jp/bib/10232810
naid
120004844300
issn
09162135
doi
10.18910/10111
URL
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390022457813786112

要旨

2 字漢語形容動詞を前要素とする臨時的な複合語の成立条件を考えるために、それらの形容動詞の中で、どのようなものが臨時的な複合語をつくることができるのかを検討した。具体的には、『毎日新聞』全紙面のコーパス6 年分を用いて、「(接尾辞「的」をもたない)2 字漢語形容動詞と2 字漢語の(動)名詞とのくみあわせ」が連語であるか複合語であるか、複合語であるものはそれが恒常的か臨時的かを調べ、それぞれの形容動詞を「非複合型(複合語をつくれないもの)」、「恒常型(恒常的な複合語にしか現れないもの)」、「複合型(恒常的な複合語をもち、臨時的な複合語もつくれるもの)」、「臨時型(恒常的な複合語をもたず、臨時的な複合語をつくれるもの)」に分類して、それぞれの特徴を探った。結果として、「非複合型」には、感情や主観的な評価・判断を表す形容動詞が多く、「複合型」には客観的な属性を表す度合いの強い形容動詞が多いこと、一方、「恒常型」には、「無理」と「可能」の2 語しかなく、その恒常的な複合語は、古めかしい複合語か特定の分野の専門語であって、新たな語形成の「型」とはなっていないこと、さらに、「臨時型」は、客観的な属性を表す度合いが強いという点では複合型と共通しつつも、新聞が取り上げる話題で多用されやすい形容動詞であり、新聞テクストの中でのみ臨時に複合語化されるものと考えられること、が明らかになった。この臨時型の形容動詞がつくる複合語は、恒常的な複合語の型に依ることなくつくられるものであり、かつ、連語と交替可能であることから、臨時的な複合語の成立条件を検討する上で、最も適当と考えられる。

主題

この書誌の出所

  • cinii— 1390022457813786112(2026-08-12取得)

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