論文 ·日本語 ·未確認
詫びの手紙文における情報の展開構造 : 中級日本語学習者と日本語母語話者の対照分析
- 刊行年
- 2001-06-30
- 収録
- 『世界の日本語教育. 日本語教育論集』 11 pp. 69-82
- 出版
- 国際交流基金日本語国際センター
- crid
- 1390290699859175296
- uri
- https://jpf.repo.nii.ac.jp/records/311
- ndl_bib_id
- 5845405
- naid
- 110000543758
- issn
- 09172920
- doi
- 10.20649/00000305
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1390290699859175296
要旨
中級日本語学習者の書いた文章が持つ不自然さ、日本語母語話者との違いを文章の展開構造に着目し分析した。用いたデータは、学習者 58 名、母語話者 51 名によって書かれた日本語の詫びの手紙文の本文部分である。予めデータ提供者には課題として、東京在住の先生に長い間本を借りたままで近々上京の予定があるのでその折に返すという内容の手紙を書くように具体的に指示した。分析の結果次の 3 点が明らかとなった。1.学習者は設定課題で示された内容をその通りに日本語に置き換える傾向にあったが、母語話者は状況を自分なりに解釈し、情報の提示順序を入れ替えて文章を構成する場合が見られた。結果として母語話者には豊富なバリエーションが見られた。2. 新しい情報を導入する際の表示標識(例えば 「さて」 など)の使用実態を見ると、学習者は画一的であるが、母語話者は様々で複合した型も見られた。3.本未返却の理由を書くに際して、両データにはその書き方に異なりが見られた。これらの原因としては学習者に、1) 状況を解釈し適切に構成していこうとする姿勢の不足、2) 情報の深刻さや内容の変わり目を察知し、各状況にあった表示標識を用いるための構文及び文化的な知識の不足、3) 日本語において詫びたり、理由を述べたりするための社会言語学的な知識の不足、4) 母語である英語からの影響、が示唆された。
主題
この書誌の出所
- cinii— 1390290699859175296(2026-08-12取得)
引用キー: 西村2001詫びの手紙文における