論文 ·日本語 ·未確認
国語資料としての中世仮名文書の研究―形容動詞を中心とする形容表現から―
- crid
- 1040282256704055552
- kaken
- 11610441
- jgn
- JP11610441
- uri
- https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-11610441/
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1040282256704055552
要旨
本研究は、仮名文書の形容表現を通して、その国語資料としての資料性を検討するものである。交付期間中におこなったのは、 1.…『鎌倉遺文』の仮名文書の形容動詞語彙の全数調査による形容動詞の語彙表の作成(形容詞語彙表については平成9・10年度の奨励研究(A)の補助金により作成済み)。 2.…中古・中世の他の文献にみえる形容詞・形容動詞との比較による仮名文書の資料性の検討。 3.…2.の結果、仮名文書に特色的と認められる形容詞・形容動詞の選定。 4.…3.の諸語についての語誌考察。 である。これにより、 5.…仮名文書の形容表現は量的には貧弱であり、物事の状態や心情の表現は少ないが、種類は比較的多いこと。 6.…鎌倉時代の仮名文書には、後世にならないと文献には使用されないような新しい形容詞・形容動詞がかなり使用されており、国語史研究の資料として非常に貴重であること。 7.…仮名文書には口語を反映しやすい性質があり、口語史と文語史の関係を考えるのに有効な資料であること。 8.…7.に関連して、中世に行われたシシ語尾の形容詞は、<口頭語で使用される文語的な表現>であったこと。 9.…証言や証明、政治・法制などの特殊用語が用いられているが、その発生や展開、後世への影響などをたどるのに非常に有効な資料であること。 10.…9.に関連して、現在は普通に使用される「明白なり」という形容動詞は、鎌倉時代以前は<古文書用語>であったこと。 11.…文書の様式や作成目的ごとに、それぞれの表現の傾向が見られること。 他を明らかにした。
主題
この書誌の出所
- cinii— 1040282256704055552(2026-08-12取得)
引用キー: 辛島国語資料としての中世