論文 ·日本語 ·未確認
書き言葉・話し言葉を含む72変種のコーパスデータの調査に基づく「重要漢語動名詞200」の抽出の試み
- 刊行年
- 2022-03-03
- 収録
- 『統計数理研究所共同研究リポート』 456 pp. 21-41
- 出版
- 統計数理研究所
- crid
- 1390291767631929984
- hdl
- https://hdl.handle.net/20.500.14094/81013066
- doi
- 10.24546/81013066
- URL
- https://cir.nii.ac.jp/crid/1390291767631929984
要旨
教育的に重要な日本語漢語動名詞(例:努力・協力・勉強)を抽出する試みは先行研究で広く行われているが,その多くは書き言葉のデータを大きなかたまりとして分析したもので,話し言葉を含む現代日本語の多様なジャンル差に十分配慮した研究は必ずしも多くなかった。本研究は,「現代日本語書き言葉均衡コーパス」と「日本語日常会話コーパス」に含まれる言語データを72の変種に分類した上で,変種ごとに漢語動名詞の出現状況を網羅的に調査し,多様な現代日本語における漢語動名詞の使用実態を解明するとともに汎用的な初中級学習者向けの重要漢語動名詞の抽出を試みた。その結果,RQ1(変種別頻度)について,(1)変種間の頻度差は最大1284倍にのぼること,(2)漢語動名詞は大量の情報を効率的に伝達することを優先する変種で多く,話し言葉や,低学年向け教科書など,双方向的に情報を伝達し,読み手・聞き手間の共感醸成を重視する変種で少なくなることがわかった。RQ2(最頻出語の重複度)では,変種別の高頻度漢語動名詞の重なり度合いは低く,多くの漢語動名詞が特定の変種に従属することが明らかになった。RQ3(重要漢語動名詞の抽出)では,「平均頻度×レンジ比率」という尺度に基づき,重要漢語動名詞200語を新たに抽出した。最後に,RQ4(重要漢語動名詞の教育的妥当性)では,本研究で得られたリストが初中級の学習者向けの教育用語彙リストとして妥当であるかを2段階で検証した結果,本リストには,従来のリストで欠落していた初級者向けの重要漢語動名詞が盛り込まれていることが確認された。
主題
この書誌の出所
- cinii— 1390291767631929984(2026-08-12取得)
引用キー: 陳2022書き言葉話し言葉を含