論文 ·日本語 ·未確認
林羅山の「大学諺解」をめぐる諸問題-近世の漢文訓読史の立場から-
- 刊行年
- 1981-02-20
- 出版
- National Institute of Informatics
- 言語
- 日本語
- openalex
- W581018887
- mag
- 581018887
- URL
- https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/record/12882/files/hc-p125-145.pdf
要旨
近世の初頭において地方にあっては文之、中央では惺窩・羅山が訓読史の基礎を築いた。林羅山は、多くの経書に加点するばかりではなく、それらの注釈書をもあらわしたが、四書のうち「大学」に関する講抄本講述もそのひとつである。 羅山には「大学」に関するいくつかか注釈書があるが、このこでは、そのうち「大学諺解」を問題にする。 この「大学諺解」は、現在、国立公文書館内閣文庫に蔵せられる、上中下から成る三冊の写本である。縦二〇・〇センチ横一九・五センチ、上巻八二丁、中巻八八丁、下巻八九丁、毎半葉十行のものである。下巻末に跋文があり、「林羅山文集」巻第五五に収める「大学解跋」と同文である。「大学諺解」の跋文の末尾に、「寛永七年庚午孟夏十四日 法印道春記」とあることにより、羅山四七歳の時のものであることを知る。 なお、内閣文庫には、「論語諺解八佾篇」もあるが、体裁は類似するものの、縦二九センチ、構二〇センチのもので一連のものではないと認められる。 ところでこうした注釈書は、史的に見れば、所謂抄物の系譜に属するものである。 羅山の場合、こうした類のものは多く文語体で書かれているため、口語的色彩を有する抄物にくらべ国語資料としてはある面ではそれ程有用なものでないかもしれない。 しかし、これを漢文訓読史の資料としてみる場合には、加点された背景等をより詳しくうかがうことができる利点もあるのである。事実、随所に訓読に関する記述を見ることができる。 本稿では、主として漢文訓読史の立場からつぎの三つの点から考察を加えてみようとおもう。 一 羅山点と道春点 二 藤原惺窩との関係について 三 萩生徂徠の「大学諺解」について
主題
この書誌の出所
- openalex— W581018887(2026-08-12取得)
引用キー: 雅孝1981林羅山の大学諺解をめ