論文 ·日本語 ·未確認
Major Incident Medical Management in the United Kingdom.
Yoichi Kitsuta ・ Mitsugi Sugiyama
- 刊行年
- 2000-01-01
- 収録
- 『Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi Journal of Japanese Association for Acute Medicine』 11(11) pp. 627-635
- 出版
- Japanese Association for Acute Medicine
- 言語
- 英語
- openalex
- W2058004786
- doi
- 10.3893/jjaam.11.627
- mag
- 2058004786
- issn
- 0915-924X
- URL
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjaam1990/11/11/11_11_627/_pdf
要旨
イギリスの救急医療の現状を報告する。救急本部では電話に応対する職員であるcall takerがコンピューターソフトのプロトコールにより患者の状態を把握し,助言や指導を救急車到着まで続ける一方,この情報により緊急度・重症度がトリアージされる。dispatcher(救急車を派遣する職員)は,これをもとに,重症の場合は,救急車以外にもBASICS doctor(院外救急活動を行うボランティア医師)や,first responder(車やバイクで急行するparamedic)の派遣を決定し,院外医療活動が開始される。救急車は救急部のある直近の病院に患者を搬送し,病院を選定する自由または必要はない。救急部を受診すると,看護婦によりコンピューターを使った症状別のトリアージを受け,診察の優先度が決定される。このように通常の医療体制にトリアージの概念が組み込まれている。大災害のためにはMajor Incident Medical Management and Support (MIMMS)という教育システムが完成されている。このシステムでは大災害時の医療にかかわる警察,消防,救急,医療機関,ボランティア,行政などの各部門の役割と責任,組織体系,連携の仕方,連絡のとり方などが講義,訓練される。これは医療関係だけでなく,大災害に関与する警察,消防,行政,ボランティア組織など全員が理解できる共通語として浸透することを目的としている。イギリスではこのように大災害に対し,BASICS doctorを中心とする医師の院外救急医療活動,通常の医療活動のなかでトリアージの概念,MIMMSという教育,訓練システムが平常時から存在している。日本でもトリアージへのさらなる理解と院外救急活動の開始が必要である一方,全国的な警察,消防,救急と地域行政との連携の構築が急務で,イギリスの経験から学べる点は多いと考えられた。
主題
この書誌の出所
- openalex— W2058004786(2026-08-13取得)
引用キー: KitsutaSugiyama2000MajorIncidentMedical